第1回 一人ビブリオバトル

>チーン(開始の合図)

はい、今回私が紹介するのはこの本です。

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著者は『何者』や『桐島、部活やめるってよ。』でお馴染みの朝井リョウさんです。

 

タイトルは『風と共にゆとりぬ』です。

ゆとりぬという活用形を初めて見る方も多いと思います。

 

この本は、前作『時をかけるゆとり』につぐ第2弾のエッセイ本です。

 

しかし、ただのエッセイ本ではありません。

帯をよく見てみてください。

 

そうです、この本のウリは読んで得るものが特にないことなんです。それ、本当にウリなの?って疑いの目を向けてしまいそうです。

 

ただ、ご高説を垂れるような本が世に蔓延る中、朝井リョウさんのエッセイ本には一切そういうものがありません。むしろ対極に位置しているように感じます。

 

この本には、朝井リョウさんの残念で最終的にはもはや愛しくなるような日常(私たちにとっては非日常)が、これでもか!!!!!!というくらいにつまってます。

 

>チーン(制限時間まで残りあと半分の合図)

 

この本は3部構成となっていますが、特に眼を見張る章が、第3章の肛門記です!

打ち間違いではありません、肛門記です!!!

 

朝井リョウさんがとある(お尻の)病気をした時のことを述べていますが、よくもまあ自分の一大事をこんなにもおもしろく書けるな!という具合です。

 

あとこの章では、字のフォントやポイント数が乱れます。そこにも注目してみてください。

 

>チーン(残り1分の合図)

 

それから第1章で朝井リョウさんが初めてバイトをする話があるんですけど、私はその話を読んでリアル笑い泣きをしました。

 

あの時の顔を誰かに見られていなかったか不安で不安でたまりません。

 

この帯のうしろには、「電車の中で読めない本No. 1」という謳い文句がありますが、本当にそうだと思います。最初は抵抗して電車の中で読んでいましたが、拷問に近いものがありました。おすすめはしません。

 

ページは300ページをこえるものですが、あっという間に読めます。ぜひ、夏休みのお供に!!!

 

>チーンチーンチーン(終了の合図)

 

>質問コーナー(自問自答です)

 

Q1.どうしてこの本を手に取ろうと思ったんですか?

 

A1.前作『時をかけるゆとり』が自分のツボにはまりすぎて、次回作が出たら必ず買おうと思っていたからです。

 

Q2.『時をかけるゆとり』も同じような感じですか?

 

A2. 前作は朝井リョウさんが学生だった頃の残念エピソード(褒め言葉)が豊富で、今作は社会人になってからの残念エピソード(褒め言葉)がメインでした。ただ、どちらも声出して笑えることは間違いまりません。

 

Q3.自身も朝井リョウさんの様な体験をしたいと思いましたか?

 

A3. えっ、どうだろう……でも、読んでいて羨ましくはありました。学生の間に、もう少しお馬鹿なことをやっておけば良かったかなぁって思います。

でも、朝井リョウさんは社会人になってもお馬鹿なこと(褒め言葉)をやっているので、まだ間に合うかな。やりたいですね、お馬鹿なこと。

 

>では、時間も時間なのでこれで終わります。

>第2回はいつになるのやら果たしてあるのかどうかさえ分かりませんが、

>また開催したらその時はよろしくです。

 

>それでは